もうすぐ古希になる、ゴルフ仲間達との会話。
「足腰が弱くなったなあ!」に全員頷く。
「足腰の筋力維持には、やはりスクワットが効果的かな?」
「昔はうさぎ跳びだったけど、あれは膝や腰に良くないよね。」
学生時代、運動部のトレーニングの基本メニューのひとつになっていたうさぎ跳び。
下半身強化、足腰の筋力、バネ強化、さらに根性強化。
これを信じてトレーニングでは歯を食いしばって、ゴールに向かってうさぎ跳びをやっていました。
どうやら起源は戦前のようです。
日本人の偉大な三段跳び選手がオリンピック三大会連続金メダルと獲得しました。
これは、選手ご本人達の弛まぬ努力と周囲のコーチを含めたチームの研究成果だったのですが、当時根性論に勢いをつけたい一部の指導者たち(誰だかわかりませんが)は、和式トイレが椅子に座る様式トイレより足腰の筋力を鍛えているからという、和式トイレ体力筋力強化説を打ち出したとか。
この和式トイレ足腰強化説が、その姿勢から飛び上がるうさぎ跳びの発端になったという説もあるようです。他にもいろいろと説があるようですが、和式トイレ説が、私にはインパクト力ダントツの第一位です。
繰り返しになりますが、偉大な3段跳びの選手の皆さんが言い出したことでは、ありません。選手ご本人は勿論、周囲のコーチ陣の、合理的な強化方法の探求、フォームの研究の賜物だったことは、申すまでもありません。
根性論を植え付けたい一部の指導者達が、根性論で集団をまとめるため捻りだした説かもしれません。
和式トイレと根性論。
その説から生まれたともいえる、うさぎ跳びを、学生時代足腰強化を信じて、毎日のように行っていたのですから、笑えません。先輩、同僚、後輩の何人かは、うさぎ跳びが原因かどうかは、今となってはわかりませんが、膝や腰を痛めて、トレーニングができなかったりしていました。しかし、当時はうさぎ跳び=足腰強化に何の疑問もなかったと思います。
約40年前、中学校野球部で、生徒の練習態度に怒ったコーチが、選手(生徒)に野球のベース20周(約2キロ強)のうさぎ跳びをやらせて、その数日後15名の生徒の足に疲労骨折が発生、6名の生徒の肉離れという悲惨な結果を招いて、その危険性が世間で大きく認識されたようです。もっとも、これはやり過ぎですが。
その後、様々な研究で、足腰の強化やジャンプ力強化などには、うさぎ跳びは、それほどの効果はなく、むしろ無理な体勢によっての足腰への負担が指摘されるようになってきたそうです。
何の証拠もありませんが、うさぎ跳びが原因で、有望な選手の選手生命すら危うくなったのではないかと、勝手に想像してしまいます。
何が正しくて、何が間違っているのか?
時代によって、いろいろと変わります。
7月4日