私は4年前に高齢者の仲間入りをしました。
気持ちは若いつもりでも、動きは確実に衰えています。
物忘れも多くなりました。
人の名前がすぐに出てこなくなりました。
でも、悲観していません。まだまだ人生を楽しむ気持ちでいます。
しかし、世の中は深刻な少子高齢化です。
この打開策として、一時期、高齢者の集団自決、腹切り発言まで出始めました。
少子高齢化の打開策、社会の活性化のために高齢者を抹消する考え方。
村の掟、楢山節考を思い出しました。
復活したら、今高齢者ではない方々も、10年後、20年後、30年後には楢山節考の掟で、ある年齢を迎えると、無人の山に一人で入り、一人で生きる(人生を終える)ことになります。
楢山節考は、思い切った世代交代方法です。
雄のライオンは年を取って群れの警護ができなくなると、群れから追い出されて、ハイエナの餌食になります。若い力のあるライオンが群れを守ることになります。
野生の世界の楢山節考のようです。
昔見たインディアンの映画にも同じような掟がありました。
酋長や戦士が死ぬと、その妻は村から出て、一人で生きていきます。(死んでいきます。)
酋長の娘は、母親を助けようとしますが、母親は娘に掟に従うように、言い聞かせて一人で厳寒の山に向かい、一人で人生を終えることになりました。
人間の社会も徐々に昔の掟の世界に戻り、野生の世界に戻ってゆくのでしょうか?
このところ、集団自決や高齢者排除議論は、静かなようですが、いつまた復活するか、該当高齢者としては、今静かな分だけ、気になります。
世の中の重責を担うポジションの世代交代には賛成派ですが、一高齢者として、楢山節考の復活は勘弁してほしいと思います。
ただ、自分の行く末は、自分で決めたいと思います。
8月11日
※2015年訪れた葉山の夕陽。記事とは関係ありませんが。