8年前9月5日の夜、帰宅途中に自宅近くの公園の前を通ると、公園の植え込みから子猫の鳴き声が聞こえました。
気になって植え込みに近づくと鳴き声は消えました。
立ち去ろうとするとまた鳴き声がします。
また植え込みに近づいて携帯電話の光を頼りに植え込みを覗いてみましたが、何も見えません。諦めて立ち去ろうとすると、また鳴き声がします。
3~4回同じことの繰り返しとなりましたが、結局見つからず、諦めて帰宅しました。何だか心細く、不安そうな子猫の鳴き声が耳に残り、浮かない顔で帰宅しました。
妻はすぐに私の浮かない顔に気付いて、何があったのか?と聞いてきました。
妻に公園での出来事を話しました。その直後、風呂から上がってきた長女も妻と私の会話が気になったのか?何を話しているのか尋ねてきました。
長女にも公園での出来事を話しました。
行ってみよう!と公園に家族総出(長男は不在)で家中の懐中電灯を持参して公園に戻りました。
しばらくは鳴き声も聞こえず、どこかへ行ったかなと帰る気持ちになっていた瞬間、目の前の植え込みから不安そうな子猫の鳴き声がしました。
子猫の声が気になって引き返しにきたという若い夫婦も一緒に捜していました。
車で来ていた若夫婦は目の前の駐車場から植え込み方向に車のライトを照らしてくれました。
懐中電灯に車のライトで植え込みは随分と明るくなりました。
明かりを頼りに、植え込みの中を、よく探してみると、枝に挟まるような格好で黒猫の赤ちゃんを見つけました。
片手で引き寄せて、植え込みから出したら、私の片手で持てるほどの小さな、小さな黒い子猫でした。
妻が「おうちに来るか?」と子猫に話しかけました。
若夫婦はほっとしたよう様子で、帰っていきました。
兎に角黒猫を保護して家に戻りました。
さてこれからどうしようか? 翌日近所の動物病院に行き、健康状態を見てもらい、取り急ぎ必要な予防接種をしてもらうことに。
動物病院の先生に診察してもらったところ、体重308グラム、生後二週間程度か、栄養失調気味との事でした。
下痢気味、ダニとり液、栄養剤注射、ネコ用ミルクを分けてもらいました。
親ねこに捨てられたにしては人なれ?していそう!との動物病院の先生の感想。
この子は人の手から餌を食べることに既に慣れているようだ!との事。
同じ日に同じ公園で370グラムの黒猫が保護されており、ひょっとすると二匹ともに同じ飼い主に捨てられたのかもしれない?
因みに女の子である。さてさてとりあえず我が家としては、この子猫の命が守られる選択肢をいろいろな方面に問い合わせて選ぶこととなりました。
遡る事1年半前に、19年一緒に住んだ愛犬ベルの死を通して、二度と悲しい別れをしないように犬は勿論、小動物とは一緒に住まないと決めた我が家。
子猫を当初は里親に出す方向で、動物病院の先生と相談していましたが、玄関で我々を嬉しそうに迎える姿、遊びたがってチョッカイをかけてくる姿、甘えて膝の上で眠る姿を見ているうちに、里親に出す気持ちが失せてしまいました。
それから、今日でまる8年。
この8年間、クロネコに癒され続けて、クロネコから幸せをもらい、猫の恩返しをたっぷり受けてきました。
これからも、幸せを運んでくれたクロネコに感謝して、大切にしながら、仲良く暮らしてゆきたいと思います。
いつか来る悲しい別れは、避けて通ることはできませんが、常に感謝の気持ちを持って
大切な時間を過ごしたいと思っています。
令和5年9月5日
※毎日癒しをくれる、クロネコに感謝です。