井の頭線沿線で9歳~65歳の56年間生活してきた私にとって、沿線の変化は驚くものがあります。
私にとっては、最近の変化よりも、昔の場面、昔の出来事を思い出す、懐かしい路線です。
私は幼少時から電車が大好きでした。
その中でも、緑色の井の頭線は私にとって夢の電車、憧れの電車でした。
流線型をした先頭車両に引っ張られた緑色の当時3両編成の電車があっという間に目の前を通り過ぎる光景はスピード感にあふれ、今でも思い出すと胸が高鳴ります。
子供の頃、最もなりたいと思ったのが、井の頭線の運転手さんでした。
その次が井の頭線の車掌さんでした。
どちらの夢もかなわなかったというより、途中で忘れてしまったようです。
昔から、両親は商売を軌道に乗せるため昼夜問わず働いており、当時高円寺に住んでいた頃、私を久我山の親戚の家に預けることがよくありました。
久我山に行くと私にとって第二の母親ともいうべき久我山のおばさんやお姉さん達、お兄さん達がかわるがわる電車好きの私の為に、久我山駅近くの線路際に連れて行ってくれて、私が飽きるまで電車を眺めている時間に付き合ってくれていました。
緑色の電車は、やがてパステルカラーの先頭前面に銀色の銀色のステンレス車体に変わり、その後軽量ステンレス車は様々なレインボーカラーが施されて、ドンドンお洒落になっていきました。
60年前後、毎日井の頭線を見て、井の頭線に乗って暮らしてきました。
今ではカラフルで、軽量化された井の頭線の電車。
私にとっての井の頭線の原点は、緑色の流線型の電車。
遠い昔の夢の電車です。
そんな昔の、緑色の夢の電車を思い出すと、家族のために一生懸命商売をしていた両親、預けられた親戚の叔母さん一家への感謝の気持ちが溢れてきます。
今度、東京に行く機会を設けて、井の頭線沿線を「ぶらり途中下車の旅」してみようと思いました。
9月9日
※2021年12月の井の頭公園付近の写真です。
コロナ明け、荻窪での兄弟会のために上京した時に、新宿から京王線で古巣の明大前
明大前と井の頭公園で途中下車。
今度は一日かけて井の頭線途中下車の旅をする予定です。